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梅雨と台風の季節のキャンピングカー旅行 雨の日の過ごし方と中止の判断

梅雨と台風の季節のキャンピングカー旅行 雨の日の過ごし方と中止の判断

公開 2026-10-22・テーマ・季節・梅雨・台風・雨の日・防災

この記事の目次
  1. 梅雨と台風の季節を知る
  2. 雨の日の過ごし方
  3. 大雨の情報の見方
  4. 台風情報の見方
  5. 中止・日程変更の判断
  6. 川・海のそばと冠水した道を避ける
  7. 雨の季節の持ち物
  8. まとめ

雨の季節は旅に向かない、と思われがちです。けれども、キャンピングカーなら雨の日でも車内で食事をし、くつろぎ、眠ることができます。人の少ない雨の森や、しっとりした温泉街を楽しめるのは、この季節ならではです。ただし、梅雨の終わりから秋にかけては、大雨や台風による災害が起きやすい時期でもあります。雨の旅を楽しむことと、危険なときに行かない・離れる判断をすることは、セットで考える必要があります。この記事では、梅雨と台風の季節にキャンピングカーで旅をするときの計画の立て方と、気象の情報の見方、中止の判断、避けるべき場所を説明します。

梅雨と台風の季節を知る

梅雨入り・梅雨明けは後から決まる

気象庁は、梅雨入りや梅雨明けを、まず速報として発表します。そのうえで、梅雨の季節が過ぎてから、春から夏にかけての実際の天候の経過をもとに時期を検討し、確定しています。平年の時期は1991〜2020年の30年間の平均です。ニュースで「梅雨入りしたとみられる」と聞いたら、その日から天気が決まるわけではなく、雨の多い時期に入ったと受け止め、旅の直前の予報で判断しましょう。

台風は8月・9月に近づきやすい

気象庁の統計(1991〜2020年の平年値)では、台風の月別の数は次のとおりです。

月 発生数 接近数 上陸数
6月 1.7 0.8 0.2
7月 3.7 2.1 0.6
8月 5.7 3.3 0.9
9月 5.0 3.3 1.0
10月 3.4 1.7 0.3
年間 25.1 11.7 3.0

接近の数は8月と9月がもっとも多く、上陸は9月がもっとも多くなっています。夏休みやお盆、秋の連休の旅は台風の季節と重なることを前提に、日程に余裕を持たせて計画しましょう。

雨の日の過ごし方

雨の日のキャンピングカー旅は、「車内で快適に過ごせるか」で満足度が大きく変わります。

車選びの考え方

雨で外に出られない時間が長いと、車内の広さが効いてきます。座って向かい合えるテーブル、立って着替えられる天井の高さ、濡れたものを置ける場所があると、雨の日でも窮屈になりにくくなります。家族やグループで雨の季節に出かけるなら、居住部の広いキャブコンが向いています。特徴は キャブコンの記事 で説明しています。

雨の日を楽しむ工夫

  • 屋内の立ち寄り先を用意する: 温泉、博物館、道の駅の物産館など、雨でも楽しめる場所を行き先の近くに候補として持っておきます。
  • 移動は短めにする: 雨の日は視界が悪く、運転の疲れもたまります。1日に走る距離を短くし、早めに泊まる場所へ着く計画にします。
  • 車内の湿気を逃がす: 濡れた傘や雨具を車内に持ち込むと、湿気がこもり窓が曇ります。ときどき換気し、タオルで窓や床を拭きましょう。
  • 濡れたものの置き場を決める: 大きめのビニール袋や防水のケースを用意し、濡れた靴や雨具をまとめます。
  • 泊まる場所の地面を選ぶ: オートキャンプ場では、芝生や土のサイトは雨のあとにタイヤがぬかるみにはまることがあります。砂利や舗装のサイトを選べるか、予約のときに聞いておきましょう。詳しくは オートキャンプ場の記事 にまとめています。

雨の日の運転

雨の日は、晴れた日と同じ感覚で走らないことが大切です。

  • ライトを早めにつける: 雨の日は昼でも暗く、周りから車が見えにくくなります。
  • 速度を落とし、車間距離を多めに取る: 濡れた路面では止まるまでの距離が長くなります。キャンピングカーは車体が重いので、なおさら早めのブレーキを心がけます。
  • 窓の曇りを取る: エアコンや曇り止めの使い方を、受け取りのときに店で教えてもらいましょう。
  • 水たまりをはねない: 歩行者のそばでは速度を落とします。
  • 強い雨のときは止まって待つ: 前が見えないほどの雨のときは、無理に走らず、安全な駐車場で雨が弱まるのを待ちます。

大雨の情報の見方

大雨のときに頼りになるのが、気象庁の「キキクル(危険度分布)」です。大雨による災害の危険度を、地図の上に色で示します。

3種類のキキクル

種類 示すもの 旅で気にしたい場面
土砂キキクル 土砂災害の危険度(1km四方ごと) 山あいの道、崖の下の駐車場やキャンプ場
浸水キキクル 短時間の強い雨による浸水の危険度(1km四方ごと、10分ごとに更新) 低い土地、アンダーパス(線路や道路の下をくぐる道)、地下の駐車場
洪水キキクル 中小河川の洪水の危険度(川の流れに沿って表示) 川のそばのキャンプ場や河川敷

2026年5月からは、浸水と洪水のキキクルを重ねて見られる「大雨キキクル」も提供されています。

色と警戒レベル

土砂キキクルでは、色と警戒レベルが次のように対応しています。

色 意味 警戒レベル
黒 災害切迫 警戒レベル5相当
紫 危険 警戒レベル4相当
赤 警戒 警戒レベル3相当
黄 注意 警戒レベル2相当

気象庁は、一般の人は遅くとも「危険(紫)」が出た時点で、危険な場所からの避難を速やかに始めることが大切だとしています。また、自治体から避難指示などが出た場合は、キキクルの色に関係なく速やかに避難するよう求めています。

警戒レベルは、内閣府の避難情報のガイドラインで5つに分けられています。警戒レベル3は高齢者等避難、警戒レベル4は避難指示、警戒レベル5は緊急安全確保で、「警戒レベル4までに必ず避難」が基本です。

2026年5月29日からは、気象庁と国土交通省が出す川の氾濫・大雨・土砂災害・高潮の警報や注意報が、警戒レベルの数字をつけた名前で発表されるようになりました。以前の「大雨警報」などの名前を覚えている人は、次の表で読み替えてください。

警戒レベル 川の氾濫 大雨 土砂災害 高潮
5相当 レベル5氾濫特別警報 レベル5大雨特別警報 レベル5土砂災害特別警報 レベル5高潮特別警報
4相当 レベル4氾濫危険警報 レベル4大雨危険警報 レベル4土砂災害危険警報 レベル4高潮危険警報
3相当 レベル3氾濫警報 レベル3大雨警報 レベル3土砂災害警報 レベル3高潮警報
2 レベル2氾濫注意報 レベル2大雨注意報 レベル2土砂災害注意報 レベル2高潮注意報

「レベル4」の名前の情報が出たら、危険な場所から全員が避難する目安です。

旅先は土地勘のない場所です。キャンピングカーで出かけるときは、自宅ではなく「今いる場所」の危険度を見る習慣をつけましょう。

線状降水帯の情報

同じ場所で強い雨が降り続く線状降水帯について、気象庁は3種類の情報を出しています。

  • 半日前の予測(気象解説情報(線状降水帯半日前予測)): 大雨への心構えを高め、ハザードマップや避難所・避難経路を確認する
  • 直前の予測(気象防災速報(線状降水帯直前予測)): 崖や川の近くなど危険な場所にいる人は、自治体の避難情報などに注意し、速やかに防災行動をとる
  • 発生の情報(気象防災速報(線状降水帯発生)): 市町村の避難情報に従い、直ちに適切な防災行動をとる。少しでも危険を感じた場合は、自ら安全な場所へ移動する

旅の前日に半日前の予測が出ていたら、行き先や泊まる場所を変えることを考えましょう。

台風情報の見方

台風が近づくときは、気象庁の台風情報の図を見ます。図の意味を知っておくと、判断がしやすくなります。

図の表示 意味
予報円(白い破線の円) その時刻に台風の中心が入る確率が70%の範囲。台風の大きさではない
暴風域(赤い円) 風速25m/s以上の暴風が吹いているか、吹く可能性のある範囲
強風域(黄色の円) 風速15m/s以上の強風が吹いているか、吹く可能性のある範囲
暴風警戒域(予報円の外側の赤い線) 台風の中心が予報円内に進んだ場合に、5日先までに暴風域に入るおそれのある範囲

気象庁は、台風が予報円の中心を結んだ線の上を進むとは限らないと注意しています。台風の強さも進むコースによって大きく変わることがあるため、常に最新の予報を使う必要があります。旅の行き先や帰り道が暴風警戒域にかかるなら、出発や帰る日を変えることを考えましょう。キャンピングカーは背が高く横風を受けやすい車も多いので、強い風の中の運転はできるだけ避けます。

中止・日程変更の判断

雨の季節の旅は、「どこまでなら行くか」を前もって決めておくと、当日に迷わずに済みます。

判断の目安

状況 考えたい対応
雨の予報だが、大雨や台風の情報はない 行き先と過ごし方を雨向けに変えて出かける
線状降水帯の半日前の予測が行き先に出ている 行き先や日程を変える
行き先や道が台風の暴風警戒域にかかる 出発を見合わせ、店と泊まる場所に相談する
行き先に避難指示などが出ている 出かけない。旅先にいるなら安全な場所へ移る

予約の前に確認すること

  • 車のキャンセル料はいつから、いくらかかるか
  • 台風や大雨のときの扱い(日程変更や取り消しができるか)
  • 泊まる場所のキャンセルの決まりと、天候による閉鎖のときの連絡方法
  • 旅先で天気が急変したときに、早めに返却できるか

キャンセル料や天候のときの扱いは、店舗ごとに違います。雨の季節に予約するときは、車と泊まる場所の両方の決まりを予約の前に確認しておきましょう。キャンセル料の仕組みは安く借りるコツの記事でも説明しています。

川・海のそばと冠水した道を避ける

川のそばは、上流の雨にも注意する

国土交通省の京浜河川事務所は、急な増水は上流の大雨によって起きる川の急な水位の上昇だと説明しています。遊んでいる場所が晴れていたり、雨が少なかったりしても起きることがあると注意しています。上流の雨や増水に気づかずに避難が遅れ、流される事故につながることがあります。川原や河川敷、中州は、雨の季節には泊まる場所に選ばないようにしましょう。川のそばのキャンプ場を使うなら、洪水キキクルで上流も含めた危険度を見て、雨が強まる前に離れる判断をします。

海のそばと雷

台風が近づくときは、海岸沿いの駐車場も避けましょう。高潮も警戒レベルに対応した情報が出される災害です。

雷についても、気象庁は堤防や砂浜などの開けた場所は危険で、車(オープンカーは除く)の中は比較的安全だとしています。雷が近づいたら、外での作業や散策をやめて車内に戻りましょう。雷のサインと身の守り方は夏の旅の記事にまとめています。

冠水した道には入らない

浸水キキクルの解説で気象庁は、道路のアンダーパスは水をためられる量が小さく、周りより早く、短い時間で水位が急に上がることがあると注意しています。

JAFは2010年に、乗用車で冠水路を走るテストをしています。水深60cmの冠水路を時速10kmで走ったセダンは、31m地点でエンジンが止まりました。SUVも、時速30kmでは10m地点で止まっています。JAFは、速度が高いほど巻き上げる水の量が多くなり、エンジンに水が入りやすくなると説明しています。実際の冠水路では水深も水の中の様子も分からないため、安易に入らず迂回することをすすめています。車が水に浸かってしまったときは、いきなりエンジンをかけないこと、窓やドアが開かない場合は緊急脱出用のハンマーでガラスを割って脱出することも案内しています。

ただし、JAFのテストでは、合わせガラスのフロントガラスは脱出用のハンマーでも割れませんでした。車種によってはドアのガラスも合わせガラスで、割れない場合があります。借りるときに、脱出に使える窓とハンマーの置き場所を店舗に確認しておきましょう。

キャンピングカーは車体が大きく重いぶん、立ち往生したときの影響も大きくなります。冠水した道に出会ったら、引き返して別の道を探しましょう。

雨の季節の持ち物

持ち物 理由
雨具(上下に分かれたもの) 傘より両手が使え、車の乗り降りで濡れにくい
長靴または防水の靴 ぬかるんだサイトや水たまりで
タオル多め 窓の曇りや床の水滴を拭く
大きめのビニール袋・防水のケース 濡れた雨具や靴をまとめる
着替え 濡れたときにすぐ着替える
緊急脱出用のハンマー 水に浸かってドアが開かないときに。割れる窓と置き場所を借りるときに確認
懐中電灯・モバイルバッテリー 停電や夜の移動、情報の確認に
飲み物・食べ物の予備 通行止めで移動できないときに
室内で遊べるもの 雨で外に出られない時間に

まとめ

  • 梅雨入り・梅雨明けは速報で発表され、季節が過ぎてから確定します。台風は8月と9月にもっとも近づきやすい季節です。
  • 雨の日は移動を短くし、屋内の立ち寄り先を用意し、車内の湿気をこまめに逃がしましょう。家族やグループなら車内の広い車が向いています。
  • 大雨のときはキキクルで「今いる場所」の危険度を見ましょう。遅くとも紫で避難を始め、警戒レベル4までに必ず避難するのが基本です。
  • 線状降水帯の予測や、台風の暴風警戒域が行き先にかかるときは、出発を見合わせる判断を早めにしましょう。キャンセルの決まりは予約の前に確認します。
  • 川原や中州、台風のときの海岸沿いには泊まらず、冠水した道には入らないようにしましょう。

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参考にした情報

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