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平日・休日・繁忙期の料金設定方法

平日・休日・繁忙期の料金設定方法

更新 2026-10-22制度・根拠の確認 2026-10-22

この記事の目次
  1. この記事の要点
  2. 季節で料金を変える理由と、変えすぎの落とし穴
  3. シーズン区分の作り方
  4. 平日と休日: 線をどこで引くか
  5. 連休と最低泊数
  6. 年間の売上で確認する: 架空の計算例
  7. 料金表の書き方と届出
  8. 表示の注意: 二重価格と 8 週間の考え方
  9. 毎年の見直しの手順
  10. camperGo でできること
  11. よくある質問
  12. 関連する記事
  13. 根拠

キャンピングカーのレンタルは、夏休みや連休に予約が集中し、平日や冬は空きが目立ちやすい事業です。この記事は、これから開業する方に向けて、季節・曜日・連休で料金を変える方法を説明します。区分の作り方、最低泊数の使い方、年間の売上で確認する方法、料金表の書き方と届出、表示で気をつける二重価格の決まりを扱います。1 日の料金の水準そのものの決め方はキャンピングカーレンタル料金の決め方で扱っています。

この記事の要点

  • シーズン区分は「繁忙期・休日・平日」など 3〜4 つに絞り、期間を日付で決めます。区分をまたぐ予約の計算方法(泊ごとに区分の料金を当てるか)も、料金表に書いておきます。
  • 料金を変える区分は、自分の店舗の問い合わせ・断った予約・空きの記録で決めます。キャンピングカーに限った季節の需要の公的な統計はありません。
  • 繁忙期の料金を上げても、平日の貸出が少し減るだけで年間の利益が消えることがあります。区分ごとの料金と見込む貸出日数を掛けて、年間で確認します。
  • 料金表を「基本料金」と「割増の上限額」で届け出ておけば、上限の範囲で季節の料金や適用日を変えても届出は要りません(2023 年の国の事務連絡)。適用日は Web などで前もって知らせます。
  • 「通常〇円のところ〇円」のような二重価格は、比べる価格に 8 週間のうち過半などの販売の実績が要ります。季節で料金が変わる事業では、区分ごとの料金を並べて示すほうが安全です。

季節で料金を変える理由と、変えすぎの落とし穴

季節で料金を変える理由は 2 つあります。1 つは、借りたい人が車の数より多い日に、低い料金で早く埋まってしまうのを防ぐことです。もう 1 つは、借りたい人が少ない日に、料金を下げて少しでも貸せる日を増やすことです。

いっぽうで、区分を細かくしすぎると、次のような問題が起きます。

  • お客様が合計の金額を予想できず、問い合わせが増える
  • 料金表・Web・掲載先の料金をそろえる手間が増え、食い違いが起きやすくなる
  • 料金を上げた日に予約が入らず、下げた日にも思ったほど増えない

開業の 1 年目は、区分を少なくして記録を取り、2 年目から記録をもとに分けるのが現実的です。

シーズン区分の作り方

シーズン区分に法令上の決まりはありません。自分の店舗の需要に合わせて決めます。1 年目は、次の順で区分の案を作ります。

  1. カレンダーに、需要が増えそうな日を書き出す: 祝日と連休、学校の夏休み・冬休み・春休み、年末年始、地域の行事や観光の季節(紅葉・雪・花火など)。
  2. 需要が減りそうな期間を書き出す: 連休の後の平日、雨や寒さで外で過ごしにくい時期など。
  3. 3〜4 つの区分にまとめる: たとえば「繁忙期(連休・夏休み・年末年始)」「休日(繁忙期以外の土日祝)」「平日」の 3 つ。冬に貸す車が限られるなら「閑散期」を足して 4 つ。
  4. 区分の境目を日付で決める: 「7 月 20 日〜8 月 31 日」のように、毎年の日付を書く。祝日は年によって変わるので、年ごとにカレンダーで決め直す。
  5. 区分をまたぐ予約の計算方法を決める: 次の表のどちらかにして、料金表と予約の画面に書く。
計算方法 例(平日 2 泊 + 繁忙期 1 泊の 3 泊) 向いている店舗
泊ごとに、その日の区分の料金を当てる 平日の料金 × 2 + 繁忙期の料金 × 1 予約の仕組みで計算できる店舗
貸出の日の区分の料金を全体に当てる 平日の料金 × 3 電話で受けて手で計算する店舗

泊ごとに当てるほうが需要に沿っていますが、手で計算すると間違えやすくなります。後者は計算が楽ですが、繁忙期の前日に貸し出して繁忙期をまたぐ予約が安くなります。どちらにしても、お客様が予約の前に合計を知ることができるようにします。

2 年目からは、前の年の記録で区分を見直します。早い時期に埋まり、満車で断った件数が多い日は区分を上げ、直前まで空いていた日は区分を下げる候補です。

平日と休日: 線をどこで引くか

曜日の料金は、多くの店舗が「平日」と「土日祝」の 2 つに分けています。ここで決めておきたいのが、どの日を休日として数えるかです。

  • 泊の日で数える: 金曜の夜と土曜の夜に泊まる 2 泊は、どちらも休日の前の夜として休日の料金にする、など
  • 貸出の日で数える: 土日祝に貸し出したら休日の料金にする
  • 日ごとに数える: 借りている日のうち、土日祝の日数だけ休日の料金にする

キャンピングカーは泊まるための車なので、需要は「どの夜に泊まりたいか」で決まります。そのため、金曜や祝日の前の日の夜を休日の料金にする考え方もあります。どの数え方でも、料金表に「休日とは何か」を一文で書いておくと、問い合わせが減ります。

平日の料金は、繁忙期の料金より大事な数字です。平日は 1 年の日数の大半を占めます(下の計算例では、繁忙期と休日を除いた平日が 365 日のうち 235 日)。平日の料金を高くしすぎてほとんど埋まらないと、年間の売上が伸びません。

連休と最低泊数

ゴールデンウィーク・お盆・年末年始・秋の連休などは、需要がもっとも集中する期間です。料金を上げるだけでなく、最低泊数を組み合わせるかどうかも考えます。

連休の中日に 1 泊だけの予約が入ると、その前後の日は別のお客様で埋まりにくくなります。たとえば 4 連休の 2 日目の夜だけの予約が入ると、1 日目と 3〜4 日目は、それぞれ短い予約でしか埋められません。そのうえ清掃と受け渡しが 1 回ずつ増えます。連休に「最低 2 泊」「最低 3 泊」のような条件を付けると、こうした細切れを防げます。

ただし、最低泊数には取りこぼしの危険もあります。

最低泊数を付ける 起きること
利点 細切れの予約が減り、清掃・受け渡しの回数が減る。連休の稼働がまとまる
欠点 1 泊だけ借りたい人がほかの店舗に流れる。連休の直前に、条件を満たせない空きが残る

最低泊数を決めることについての公的な指針は見当たりません。自分の店舗の記録で決めます。おすすめは、繁忙期だけ最低泊数を付け、直前になっても空きが残ったら条件を緩める運用です。条件は、料金表と予約の画面で分かるように示します。

年間の売上で確認する: 架空の計算例

季節・曜日の料金を決めたら、区分ごとの日数・料金・見込む貸出の割合を掛け合わせて、年間の売上と利益を出します。次の数字はすべて架空の前提で、相場を示すものではありません。

区分は、繁忙期(連休・夏休み・年末年始)・休日(繁忙期以外の土日祝)・平日の 3 つです。

区分 日数 1 日の料金(税込) 貸出の割合 貸す日数 売上
繁忙期 40 日 32,000円 90% 36 日 115.2万円
休日 90 日 26,000円 50% 45 日 117.0万円
平日 235 日 20,000円 20% 47 日 94.0万円
計 365 日 平均 約 25,500円 128 日 326.2万円

費用の前提も架空で、年の固定費 240万円、1 日の変動費 3,000円、予約の経路と決済の手数料が売上の 10%、消費税は考えない(免税事業者で、税込の金額のまま計算)とします。

  • 手数料を引いた売上: 326.2万円 × 0.9 = 293.58万円
  • 変動費: 3,000円 × 128 日 = 38.4万円
  • 限界利益: 293.58万円 − 38.4万円 = 255.18万円
  • 利益: 255.18万円 − 240万円 = 15.18万円

この例の平日の 20,000円は、同じ費用の前提でキャンピングカーレンタル料金の決め方の式から出す平均料金の目安(年 128 日、月に約 10.7 日貸すなら約 24,200円)より低い料金です。それでも平日の 1 日の限界利益は 20,000円 × 0.9 − 3,000円 = 15,000円残り、繁忙期・休日と合わせた平均(約 25,500円)が目安を上回っているので、年間では利益が出ます。区分ごとの料金は、1 日ずつ目安を超える必要はありません。年の平均で採算が合うかと、安い区分でも限界利益が残るかの 2 つで確認します。

ここで、条件を 1 つずつ変えてみます。

変えた条件 利益 元との差
元の前提 15.18万円 —
繁忙期の料金を 10% 上げる(35,200円、貸す日数は同じ) 25.55万円 +10.37万円
平日の貸出が 47 日から 35 日に減る −2.82万円 −18万円

繁忙期の料金を 1 割上げて得られる分より、平日の貸出が 12 日減って失う分のほうが大きくなります。繁忙期の料金は上げやすく目立ちますが、年間の利益を決めるのは日数の多い平日と休日です。季節の料金を決めるときは、繁忙期をいくらにするかより先に、平日にどれだけ貸せるかを考えます。損益分岐の日数の考え方は1台から始めるレンタル事業の収支シミュレーションで詳しく扱っています。

料金表の書き方と届出

季節・曜日の料金は、届け出る料金表の形と深く関わります。料金表を基本料金と割増の上限額で届け出ておけば、上限の範囲で季節の料金や適用日を変えても届出は要りません(国土交通省の 2023 年 6 月 21 日の事務連絡)。基本料金より安くする割引も、届出は要りません。届出の形の全体はキャンピングカーレンタル料金の決め方で説明しています。

上の架空の例で、どの料金を基本料金にするかを考えてみます。

基本料金にする料金 ほかの区分の扱い 届け出る上限額の目安
平日の 20,000円 休日 26,000円(130%)・繁忙期 32,000円(160%)は割増 繁忙期に上げる見込みの額を含む比率(この例なら 160% 以上)
休日の 26,000円 平日 20,000円は割引(届出不要)・繁忙期 32,000円(約 123%)は割増 繁忙期に上げる見込みの額を含む比率

事務連絡は基本料金を「通常適用される貸渡料金」としているので、どの料金を基本料金にするかは管轄の運輸支局に確認すると確実です。上限額は実際に使う見込みの額で届け出ます。事務連絡の例にある 150% は例示で、上限の決まりではありません。将来、繁忙期をさらに上げる可能性があるなら、その額も見込んで決めます。上限を超える料金にするとき、基本料金を変えるときは、遅滞なく運輸支局に届け出ます。料金表の届出の詳しい書き方はレンタカー事業の貸渡約款と料金表の作り方にまとめています。

お客様に示す料金表は、届け出た料金表と別に、分かりやすい形で作って構いません。書いておく項目は次のとおりです。

  • 車のクラスごと・区分ごとの料金(税込の総額)と、時間か泊数かの単位
  • 各区分の適用期間(日付)と、休日の数え方
  • 区分をまたぐ予約の計算方法
  • 区分ごとの最低泊数
  • 超過料金、オプション・補償・清掃料など料金以外にかかるお金

事務連絡は、利用する時点の料金を確定額でお客様に示すこと、繁忙期・閑散期の適用日を Web サイトや予約のページなどで前もって知らせることも求めています。料金と約款は、事務所での掲示・Web サイトへの掲載・書面(メールを含む)の提示のどれかで示します(国土交通省の通達)。総額表示の義務(消費税法第63条)は、季節・曜日別の料金表にもかかります。

表示の注意: 二重価格と 8 週間の考え方

季節で料金が変わる事業で特に気をつけたいのが、二重価格の表示です。「通常 32,000円のところ、今だけ 24,000円」「25% OFF」のように、今の料金とほかの料金を並べる表示を指します。

消費者庁の価格表示のガイドラインでは、比べる価格を「通常の価格」のように示すなら、その価格が最近相当期間にわたって販売されていた価格でなければ、不当表示のおそれがあるとしています。判断の目安は次のとおりです。

  • セールを始める時点から遡る 8 週間(販売していた期間が 8 週間未満ならその期間)のうち、その価格で販売していた期間が過半を占めていること
  • ただし、その価格で販売していた期間が通算 2 週間未満の場合や、その価格で最後に販売した日から 2 週間以上たっている場合は、最近相当期間の価格とはいえない

これを季節の料金に当てはめてみます。たとえば 10 月に、8 月の繁忙期の 32,000円を「通常料金」として「通常 32,000円 → 24,000円」と示すとします。10 月の時点から遡る 8 週間に 32,000円で販売していた期間が過半を占めていなければ、問題になるおそれがあります。

「来月から値上げ。今なら〇円」のように、将来の価格と比べる表示にも注意が要ります。消費者庁の執行方針では、その価格で販売する確かな計画が必要で、計画どおりに販売しなかったり、ごく短期間しか販売しなかったりすると、計画が無かったと推認されるとしています。セールの後すぐにその価格で販売を始め、2 週間以上続けた場合は、ごく短期間とは考えないとしています。

季節で料金が変わる店舗にとって安全なのは、比べる価格を出さず、区分ごとの料金をそのまま並べる示し方です。「繁忙期 32,000円 / 休日 26,000円 / 平日 20,000円」と並べれば、お客様は自分の日程の料金が分かり、二重価格の問題も起きません。料金を実際より著しく有利に見せる表示(有利誤認)は景品表示法で禁止です。罰則を含む表示の決まりの全体はキャンピングカーレンタル料金の決め方にまとめています。

Web で予約を受けるなら、特定商取引法の決まりもかかります。広告には料金を表示し(第11条)、申込みの最後の確認画面には、区分や泊数で変わる合計の料金などを示します(第12条の6)。

毎年の見直しの手順

  1. 前の年の記録(問い合わせがあった日・満車で断った日・直前まで空いた日)を、区分ごとに並べる。
  2. 区分の境目と料金を見直す。断った件数が多い区分は上げる候補、空きが多い区分は下げるか最低泊数を緩める候補。
  3. 新しい年の祝日・連休をカレンダーに入れ、区分の適用期間を日付で決める。
  4. 年間の売上と利益を、区分ごとの日数・料金・見込む貸出の割合で計算し直す。
  5. 届け出た上限額の範囲に収まるかを確認する。超えるなら、上限額を変えて運輸支局に届け出る。
  6. 料金表・Web・掲載先の料金と適用期間をそろえて、前もって公開する。

camperGo でできること

camperGo の Proプランで Web 予約を受ける店舗は、店舗の管理画面で次の料金を入れられます。車両ごとの平日と土日祝の料金(税込)、夏休み・年末年始などの季節の料金(名前と期間)、曜日や条件で料金を変える料金ルールです。料金は季節・曜日・連泊割まで予約の画面で計算され、日単位の料金なら最短の泊数も決められます。需要と空きから、料金を上げ下げする日の提案も見られます。入れ方は車両の料金と季節と予約の設定、Proプランの内容はProプラン、費用は料金プランをご覧ください。camperGo に入れる料金は、運輸支局に届け出た料金表の範囲にしてください。

よくある質問

シーズン区分はいくつに分ければよいですか?

決まりはありませんが、1 年目は「繁忙期・休日・平日」の 3 つ程度に絞るのがおすすめです。区分が多いほど、お客様が合計を予想しにくくなり、料金表・Web・掲載先をそろえる手間も増えます。1 年分の記録が取れたら、断った予約や空きの多い期間を見て分け直します。

繁忙期の料金を毎年変えるたびに届出が要りますか?

基本料金と割増の上限額の形で届け出ていれば、上限の範囲で繁忙期の料金や適用日を変えても届出は要りません(2023 年 6 月の国の事務連絡)。上限額を超える料金にするとき、基本料金を変えるときは、遅滞なく運輸支局に届け出ます。扱いは管轄の運輸支局に確認してください。

閑散期に「通常料金から 30% OFF」と書いてもよいですか?

「通常料金」とする価格に、セールの開始から遡る 8 週間のうち過半の販売実績などが無いと、不当表示のおそれがあります。繁忙期の高い料金を「通常料金」にして比べるのは特に注意が要ります。区分ごとの料金をそのまま並べて示すほうが安全です。

連休に最低泊数を付けると予約が減りませんか?

1 泊だけ借りたい人は、ほかの店舗に流れる可能性があります。そのかわり、細切れの予約で前後の日が埋まらなくなる問題を防げます。繁忙期だけ最低泊数を付け、直前になっても空きが残ったら条件を緩める運用にすると、両方の欠点を小さくできます。

区分をまたぐ予約の料金はどう計算すればよいですか?

泊ごとにその日の区分の料金を当てる方法と、貸出の日の区分の料金を全体に当てる方法があります。どちらでも構いませんが、選んだ方法を料金表と予約の画面に書き、お客様が予約の前に合計を知ることができるようにします。

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根拠

この記事は一般的な情報です。法令・保険・税の扱いは変わることがあり、地域や個別の事情によっても異なります。手続きの前に、管轄の運輸支局・税務署・保険会社・専門家にご確認ください。

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