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レンタル車両に必要な装備・備品チェックリスト

レンタル車両に必要な装備・備品チェックリスト

更新 2026-10-22制度・根拠の確認 2026-10-22

この記事の目次
  1. この記事の要点
  2. 装備を 4 つに分けて考える
  3. 法令で決まっている物
  4. 8 ナンバーの設備を保つ
  5. 安全の装備のチェックリスト
  6. 一酸化炭素・火・熱の注意
  7. 快適装備・備品・消耗品のチェックリスト
  8. 壊れやすい物・付けない方がよい物の考え方
  9. 冬と夏の装備
  10. 貸すたびの確認の流れ
  11. camperGo でできること
  12. よくある質問
  13. 関連する記事
  14. 根拠

レンタル用のキャンピングカーにどんな装備と備品を載せるかは、お客様の満足だけでなく、事故の予防と、貸すたびの手間にも関わります。この記事は、これから開業する方に向けて、法令で義務になっている物と、事業者が判断して付ける物を分け、すぐ使えるチェックリストの形でまとめます。法令と国・業界団体の資料で確認できたことを中心にし、確認できなかったことは考え方として書いています。

この記事の要点

  • 法令で車に備えておく物は、持ち運ぶ安全用品では発炎筒などの非常信号用具、車の装備では座席ベルト、書類では車検証と自賠責保険の証明書です。座席ベルトは、備えておく義務とは別に、走行中に着けさせる義務もあります。三角表示板(停止表示器材)は、高速道路で動けなくなったときに使う義務があるので、高速を走る貸出なら積んでおきます。
  • 乗車定員 10 人以下のキャンピング車に、消火器の備え付けの義務はありません。一酸化炭素の警報器・救急箱と同じく、事業者の判断で付ける「推奨」の装備です。
  • 8 ナンバーのキャンピング車は、水道・炊事・就寝の設備が登録の要件です。壊れたまま放置したり外したりせず、貸すたびに使える状態か確認します。
  • 車内でのカセットこんろの使用は、NITE(製品評価技術基盤機構)が一酸化炭素中毒のおそれから避けるよう案内しています。貸し出す道具と、車内で使ってよい物を決めて説明します。
  • 夏はボンベ・ポータブル電源・スプレー缶を車内に置いたままにしない、冬はマフラーの周りの除雪と換気、を貸し出しの説明に入れます。

装備を 4 つに分けて考える

装備と備品を、根拠ごとに分けておくと、何を削れて何を削れないかがはっきりします。車両の選び方の記事では車を買う前の目線で 3 つに分けましたが、ここでは貸出の運用に合わせて「法令で使い方が決まっている物」を分け、4 つにします。

分け方 例 扱い
法令で備え付けが義務 安全用品: 非常信号用具(発炎筒など)/装備: 座席ベルト/書類: 車検証・自賠責保険の証明書 全ての貸出で、使える状態で車にある
法令で使い方が決まっている 三角表示板、座席ベルトの着用、チャイルドシート 使う場面がある貸出では用意する・説明する
8 ナンバーの構造の要件 就寝設備・水道設備・炊事設備 外さない。壊れたら直してから貸す
事業者の判断 消火器、一酸化炭素の警報器、救急箱、寝具、調理器具、暖房 約款・料金・説明とそろえて決める

「法令で必須」と「推奨」を混ぜて案内すると、お客様に誤解を与えます。掲載や予約の画面では、標準で付いている物と、有料のオプションを分けて書きます。

法令で決まっている物

非常信号用具(発炎筒など): 道路運送車両の保安基準で、自動車には告示の基準に合う非常信号用具を備えなければならないとされています。キャンピングカーも同じです。決まった場所にあり、使える状態であるかを貸すたびに見ます。

車検証と自賠責保険の証明書: 自動車検査証を備え付けていない車は運行に使えません(道路運送車両法 第66条)。自賠責保険の証明書も、車に備え付けていなければ運行できません(自動車損害賠償保障法 第8条)。返却のあとの確認で、車内の決まった場所にあるかを見ます。保険の書類の扱いは自動車保険の記事にあります。

三角表示板(停止表示器材): 高速道路の本線や路肩で運転できなくなったときは、停止していることを表示しなければなりません(道路交通法 第75条の11)。車に常に積んでおく義務ではありませんが、お客様が高速道路を走ることは多いので、積んでおき、置く場所と使い方を説明します。三角表示板を備える場合の基準は保安基準で決まっているので、基準に合う製品を選びます。事故や故障のときの手順は事故・故障時の対応の記事にあります。

消火器: 保安基準で消火器の備え付けが義務になっているのは、危険物を運ぶ車や乗車定員 11 人以上の車などで、乗車定員 10 人以下のキャンピング車は対象外です。ただし、コンロや暖房、電装の多いキャンピングカーでは、積んでおく価値があります。積むなら、走行中に動かないよう固定し、場所を説明します。

座席ベルトとチャイルドシート: 座席ベルトは、保安基準 第22条の3 で座席ごとに備えることが決まっている装備です。外したり、壊れたまま貸したりしません。そのうえで、使い方の決まりとして、運転者は、座席ベルトを備えるべき座席に乗る人全員にベルトを着けさせる必要があり、6 歳未満の幼児にはチャイルドシート(幼児用補助装置)を使わせる必要があります(道路交通法 第71条の3)。北海道運輸局が掲載している貸渡約款の参考様式では、チャイルドシートなしで 6 歳未満の幼児を乗せる場合は貸渡契約を結ばないことになっています。子ども連れに貸すなら、チャイルドシートを貸し出すか、持ち込みにするかを決め、取り付けられる座席を案内します。

8 ナンバーの設備を保つ

8 ナンバーのキャンピング車は、次の設備が登録の要件です。お客様が使って壊しやすい設備でもあるので、貸すたびの確認に入れます。

  • 就寝設備: 大人 1 人分は長さ 1.8m 以上・幅 0.5m 以上。ベッドの展開の金具や板が壊れていないか
  • 水道設備: 10L 以上の給水タンクと洗面台など、10L 以上の排水タンク。水が出るか、排水が流れるか、漏れていないか
  • 炊事設備: 0.3m × 0.2m 以上の調理台と、コンロなどで炊事ができること。周りの耐熱と換気(窓・換気扇など)
  • ガスの設備がある車: 常設の LP ガスの容器は、車室と仕切り(隔壁)で分け、車外との通気を確保し、衝突で傷みにくい場所に付け、配管は覆いで保護することが要件です。仕切りや通気口がふさがれていないか

前のお客様が排水タンクを空にしていない、給水タンクの水が古い、といったことは衛生の問題にもなります。給排水の手入れ(タンクの洗浄・水抜き)を、清掃の手順に入れておきます。

LP ガスの容器を積む車では、2022 年 7 月 15 日の改正で、日本RV協会が案内する「質量販売緊急時対応講習」(4 科目・4 時間以上)を修了して販売事業者の確認を受けた使用者は、いわゆる 30 分ルールの対象外になりました。修了証の有効期限は 5 年です。修了していても全ての販売店で充てんできるとは限らないので、近くで充てんできる先を事前に確認します。

安全の装備のチェックリスト

法令の義務ではないものも含めて、安全に関わる装備をまとめます。

  • 非常信号用具(発炎筒など)が決まった場所にある(義務)
  • 座席ベルトが全ての座席で引き出せて、留め具がかかる(装備の義務)
  • 三角表示板を積んでいる。置き場所を説明できる
  • 消火器が固定されている(推奨)
  • 一酸化炭素の警報器が付いていて、電池が切れていない(推奨)
  • 救急箱の中身がそろっている(推奨)
  • タイヤの空気圧計がある。日本自動車タイヤ協会と日本RV協会は、空気圧の点検を月 1 回するよう呼びかけています(点検の結果とタイヤの管理は維持費・車検の記事)
  • チャイルドシート(子ども連れに貸す場合)
  • 懐中電灯、軍手、輪止め(夜の故障や坂道の駐車に備える)
  • 車の高さ・長さを書いた表示(運転席から見える場所)

一酸化炭素・火・熱の注意

キャンピングカーは、寝る・調理する・暖を取る場所が車の中にあるため、一酸化炭素と火・熱の事故に特に気をつけます。何を貸し出し、車内で何を使ってよいかを決め、装備の選び方と貸し出しの説明をそろえます。

  • カセットこんろ: NITE は、車内やテントの中など狭い場所でカセットこんろを使うと不完全燃焼で一酸化炭素中毒のおそれがあるとして、使用を避けるよう案内しています。カセットこんろの事故は 2014〜2023 年度の 10 年間で 91 件あり、原因の調査が終わった 86 件の約 4 割が誤使用・不注意と推定されています。貸し出すなら「車外で使う」と決めて説明します。「LP ガスより安全だから」とカセット式に替える考え方は、一次資料では支えられません。
  • 携帯発電機: NITE は、車内やテントの中では絶対に使わないよう注意しています。締め切った四畳半ほどの空間では、8 分後に一酸化炭素の濃度が 2,000ppm を超えた試験があります。発電機は貸し出さないか、車内で使わないことを約款と説明に入れます。
  • 雪とエンジン: JAF の試験では、雪に埋まった車でエンジンをかけ続けると、マフラーの周りを除雪しない場合、16 分後に一酸化炭素の濃度が 400ppm に達しました。消防庁も、立ち往生のときはマフラーの周りを定期的に除雪し、車内を換気するよう呼びかけています。
  • 夏の車内の温度: JAF の試験(気温 35℃)では、黒い車を対策なしで 4 時間止めると車内の最高は 57℃、ダッシュボードは 79℃ になりました。スプレー缶・ライターなどは車内に置くべきではないとされています。カセットボンベは、こんろから外して 40℃ 未満の場所に置くよう NITE が案内しています。
  • ポータブル電源・モバイルバッテリー: NITE によると、リチウムイオン電池を使った製品の事故は 2021〜2025 年の 5 年で 2,140 件あり、ポータブル電源の事故は 2021 年の 14 件から 2025 年は 43 件に増えています。事故は 8 月が多く、暑い日は車内全体が高温になります。貸し出すポータブル電源は、炎天下の車内に置いたままにしない運用を決めます。

事故が起きたときの対応と、故障のときの連絡の流れは事故・故障時の対応の記事にまとめています。

快適装備・備品・消耗品のチェックリスト

ここからは事業者の判断で決める物です。何を標準で付け、何を有料のオプションにするかは、料金とあわせて決めます。有料の物は、料金表と予約の画面に、何がいくらかかるかを示します(表示の決まりは貸渡約款と料金表の記事)。

車に付いている設備(使える状態か)

  • 暖房(FF ヒーターなど)・冷房の手段。動くか、取扱説明書が車にあるか
  • サブバッテリーと充電の装置、照明、コンセント
  • 冷蔵庫、換気扇、網戸、カーテン・目隠し
  • 給水・排水のポンプとタンク、蛇口
  • テーブル・ベッドの展開の金具

寝具と生活の備品

  • 寝具(シーツ・枕カバーは貸すたびに替える物)
  • 調理器具・食器・カトラリー(車外で使うこんろを含めるなら、使う場所の説明書き)
  • タオル、ゴミ袋、ハンガー
  • 屋外用のテーブル・いす(オプションにすることが多い物)

消耗品(貸すたびに補充する物)

  • 給水タンクの水、トイレの薬剤や用品(トイレのある車)
  • 洗剤・スポンジ、ティッシュ・キッチンペーパー
  • 一酸化炭素の警報器・懐中電灯の電池

書類と説明

  • 車検証・自賠責の証明書(どちらも備え付けの義務)・任意保険の書類
  • 設備の使い方の説明書(写真入りの短いもの)と、困ったときの連絡先
  • 車の高さ・長さ、燃料の種類(軽油かガソリンか)の表示

壊れやすい物・付けない方がよい物の考え方

設備ごとに壊れやすさを示した公的な資料は見つかりませんでした。次は、レンタルで困りやすい点から考えた判断の軸です。

壊れやすいのは「初めて使う人が力を入れて操作する物」

ベッドの展開の金具、ポップアップの屋根、収納の扉の留め具、蛇口やポンプのスイッチ、テーブルの脚などは、使い方を知らない人が力で動かすと壊れやすくなります。写真入りの説明書を車に置き、受け渡しのときに実際に動かして見せると、壊される回数を減らせます。修理の部品が手に入るか、予備を持っておけるかも、装備を選ぶときに見ます。

付けない・貸さない方がよい物

  • 車内で使うと一酸化炭素や火災の危険がある物(車内で使う前提の携帯発電機・カセットこんろなど)。貸すなら車外で使う物として説明する
  • 説明が難しく、誤った使い方で大きな損害になる物。貸し出しの説明の時間に収まらない装備は、増やすほど事故と問い合わせが増えます
  • 法令や登録の要件に関わる設備を外すこと。水タンク・洗面台・コンロを外すと、8 ナンバーの要件を満たさなくなるおそれがあります

付けるか迷う物は「壊されたときの費用」で決める

高価な設備を付けると、壊されたときの修理費と休車の日数が大きくなります。お客様に請求できる範囲は約款と補償の決め方で変わるので、破損の請求の記事もあわせて確認します。

冬と夏の装備

冬

  • 冬用タイヤ・タイヤチェーンの扱い(付けて貸すか、オプションか、雪道への貸出を受けるか)を、貸す地域と季節で決めて約款と説明に入れる
  • スノーブラシ・スコップ(マフラーの周りの除雪に使う)
  • 暖房の使い方と、エンジンをかけたまま寝ない・換気をする説明
  • 一酸化炭素の警報器が動くことの確認
  • 給排水の凍結への備え(水抜きの方法は車の取扱説明書に従う)

夏

  • 就寝時の冷房の手段(車の設備か、扇風機などの備品か)と、その電源で何時間使えるかの説明
  • 網戸、日よけ(サンシェード)
  • ボンベ・ポータブル電源・スプレー缶を車内に置いたまま駐車しない説明
  • ペットを乗せる場合の暑さの注意(ペット可の運用はペット同乗の記事)

貸すたびの確認の流れ

レンタカーは、1 日 1 回、運行の開始前に日常点検をすることが法令で決まっています。日常点検の項目(灯火・ブレーキ・タイヤなど)に、この記事の装備の確認を足して、貸すたびのチェックシートを作ります。

  1. 法令の物: 非常信号用具・座席ベルト・車検証と自賠責の証明書・三角表示板・チャイルドシート(予約にある場合)
  2. 8 ナンバーの設備: 寝台・給排水・炊事設備が使えるか、ガスの仕切りと通気
  3. 安全の装備: 消火器・一酸化炭素の警報器・救急箱・空気圧
  4. 快適装備と備品: 動作の確認と、予約されたオプションの数
  5. 消耗品の補充と、前のお客様の忘れ物・ごみの片付け

点検・整備の周期と記録の残し方は維持費・車検の記事で扱います。

camperGo でできること

認定した店舗は、店舗の管理画面で、扱う車種や設備を含む基本情報と車両の情報を直せます(運営の承認のあとに反映。店舗の情報を直す)。お客様は検索で「設備(すべて備えたもの)」を選んで、必要な設備を持つ車両だけに絞り込めるので(絞り込みとお気に入り)、付いている設備を正しく載せておくことが見つけてもらう近道です。Proプランで Web 予約を受けている店舗は、寝袋などのオプションを料金・単位・在庫つきで予約の画面に出せます(補償とオプション)。camperGo の運営側で公開情報をもとに掲載している店舗があり、店舗の方は無料で認定して情報を管理できます(店舗掲載について・Proプラン)。

よくある質問

消火器は必ず積まなければいけませんか?

乗車定員 10 人以下のキャンピング車には、保安基準上の備え付けの義務はありません。義務があるのは、危険物を運ぶ車や乗車定員 11 人以上の車などです。ただし、コンロや暖房、電装の多いキャンピングカーでは積んでおく価値があり、積むなら固定して場所を説明します。

三角表示板は車に常に積む義務がありますか?

常に積む義務ではなく、高速道路の本線や路肩で運転できなくなったときに、停止していることを表示する義務です(道路交通法 第75条の11)。お客様は高速道路を走ることが多いので、積んでおいて使い方を説明するのが現実的です。持ち運ぶ安全用品で法令の備え付けの義務があるのは、発炎筒などの非常信号用具です。

車内で使える調理器具として、カセットこんろを貸してもよいですか?

NITE は、車内などの狭い場所でカセットこんろを使うと一酸化炭素中毒のおそれがあるとして、使用を避けるよう案内しています。貸し出すなら車外で使う物として説明し、約款や説明書にも書きます。車に付いているコンロは、8 ナンバーの要件として耐熱と換気が求められている設備で、使い方を説明して使ってもらいます。

チャイルドシートは用意しなければいけませんか?

6 歳未満の幼児を乗せるときはチャイルドシートを使わせる義務があり、貸渡約款の参考様式では、チャイルドシートなしで 6 歳未満の幼児を乗せる場合は契約を結ばないことになっています。用意するか持ち込みにするかは事業者が決められますが、どちらにするかを予約の前に案内します。

オプションの備品は、標準の装備と分けて書く必要がありますか?

分けて書きます。料金に含まれる物と、別にお金がかかる物が分からないと、お客様の誤解やトラブルになります。Web で予約を受けるなら、料金以外にかかる費用は表示が必要です。何がいくらかかるかを、料金表と予約の画面にそろえて示します。

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根拠

この記事は一般的な情報です。法令・保険・税の扱いは変わることがあり、地域や個別の事情によっても異なります。手続きの前に、管轄の運輸支局・税務署・保険会社・専門家にご確認ください。

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